By David Doherty, BNEF _______________________
EVの急拡大で、世界の石油消費に重大な影響がもたらされている。2040年までにEVの販売は、新車販売全体の50%を上回り、日量7.3mbpdの輸送用燃料が不要になると推定される。
不要になる石油 ガソリンは世界全体の普通自動車が消費している最も一般的な燃料で、乗用EVとインテリジェント・モビリティによって不要になる輸送用燃料の94%を占めている。2040年には、ディーゼルが不要となる燃料需要の5%程度を占め、その大部分は欧州になる。さらに2040年までに乗用EVとインテリジェント・モビリティによって60 kbpdを超えるLPG需要が失われると予想している。
まず中国、そして米国、欧州 中国が、この失われた需要のうち2.5mbpd程度を占め、米国が2.3mbpd、欧州が1.1mbpdと続く。 短期的には、失われた需要の大部分がディーゼルで、2023年以降はガソリンが中心となる。 2040年には、不要になった燃料に占めるディーゼルの割合は10%をわずかに下回るが、EVによって失われたガソリン需要は、6.4mbpdを上回る。
長期では乗用EV、短期では電気バスから 長期的には乗用EV(カーシェアリングやライドシェアのようなインテリジェント・モビリティ・アプリケーションで使用されるものを含む)が、需要見通しに重大な影響を及ぼし始めており、2040年には6.9 mbpdの液体燃料消費が失われる。 短期から中期での乗用EVとインテリジェント・モビリティの影響は限られているが、すでに電気バスによって石油消費は減少している。
これは特に中国に当てはまり、2018年に中国では240 kbpd 近い石油需要が失われると予想している。 乗用車市場で不要になる燃料の大部分はガソリンだが、バス市場ではディーゼルである。